フレームとサイト規模

全く根拠性の無い法則であるが、ページ総数が100に満たないWebサイトにフレームは不要である。逆に言えばそれを越えるサイトは、或いは導入を検討しても良いかもしれない。
というのも、今日の中/大規模なサイトにはグローバルナビゲーション(全コンテンツに対するリンク)が多すぎる。新たなページを開くたびに左側の領域を我が物顔で占拠するそれらは、ユーザにとって邪魔にしかならない。そんなものを全てのページにわざわざ埋め込むくらいなら、フレームを使ったほうが遥かに良いだろう。そう、フレームは自由に切り離せるが、テーブルで固定したそれらは執拗に付きまとう。メンテナンス面においても、表示速度においてもフレームのほうが圧倒的に有利である。
そもそも、そのようなグローバルナビゲーションは必要なのだろうか。Nielsen の言葉を借りるなら、「ヘアドライヤーを探しているユーザが、グランジ・ミュージックのページに行きたくなる可能性がどれほどある?もっとはっきり言おう。人類史上で、こんなリンクが必要になる日がやってくる可能性がどれほどあるというのだろう?」。最低限必要なナビゲーション項目は、

  • ホーム
  • 目次(或いは一つ上の階層)
  • 前のページ
  • 次のページ

だけであると思う。つまりはHTML4.01で定義されている %LinkTypes; の範囲内だけで充分だ。
しかし企業サイトともなると、クライアントの要求によりグローバルナビゲーションを用意せざるを得なくなるのであろう。そんな時、テーブル段組によるナビゲーション領域を確保しようとするのは賢い選択とは言えない。フレームのデメリットを深く検討した後、そのサイト設計を行なうべきだ。代替手段を用意し、コンテンツ領域にも最低限のナビゲーションを配置し。無論、グローバルナビゲーション自体を廃止するのが一番良い選択肢だとは思うが。
一つだけ言える事は、10ページにも満たないサイトにフレームも大規模なナビゲーションも不要である。ただホームに戻るリンクさえあればそれで満足だ。