著作権主張について

サイトを設立する頃、注意書きに書く内容について幾らか悩んだ記憶がある。「ある程度の引用はOK」とか、「無断転載は禁止」、「フレーム内表示は云々」といった類だ。何とか無断転載されないように色々検討した挙句、そもそも何故無断転載されたくないのだろうという疑問点に行きついてしまった。
バナークリックでお小遣いが入るわけでもないし、カウンタが回るたびに一喜一憂しても仕様が無い。寧ろその目的は「多くの人に読んでもらいたい」という類のものであって、それが自分の借りたサーバから配信する必要も、私名義である必然性も全く無かったのだ。
そもそも私のような非営利目的のテキストサイトで「無断転載OK」にするデメリットは何だろう。「正しく真意が伝わらないかもしれない」「修正・削除が出来ない」「名前が売れない」などがあるかもしれないが、私にとっては至極些細な問題である事に気付いた。それならば、わざわざちょっとした著作権固執する必要も無いのではないか。そもそも私の書いたテキストにそれを主張できるほどの価値も無いような気がするが。
実際、サイトに「無断転載厳禁」とか「無断リンク禁止」などと堂々と書いてあると、“引用”するのもどうにも躊躇う事がある。主張の公開という観点からのみ見るならば、それらは足枷になるだけかもしれない。
勿論他の人に「無断転載OK」を奨めるつもりは全く無いし、ましてや著作権フリーが“格好良い”と思っているわけでもない。何らかのリソースを作成した人間には、その著作権を正当に主張できる権利がある。それを活用するのは当然の行為で、責められるべき点は何処にも無い。
しかしもしこの精神が少しでも広まるとしたら、Webの健全な発展に幾らかでも貢献できるのではないかと思い、この文章を公開する事にした。*1

◇メモ:a href="http://www.creativecommons.jp/

*1:ちなみに猫式Webメモは無断転載・改変を含む、あらゆる方法によって利用可能です。はてなダイアリー上のリソースは私(無重力)及びはてな氏に著作権がありますが、何れかのハードディスクに複製された時点でその権限領域を離れるものとします。如何なる人も、このリソースを無断で複製することが許可されています。