区切り記号

ブロックレベルでの文章区切りは hr要素 、テキストレベルでの文章区切りは br要素 を使うのが今までのHTMLでは一般的だった。だけれども、「何故そこに区切りが必要なのか」という観点から見ると、それは必ずしも妥当ではない。「区切られている」と言う事は「前後に傾向の異なる文のかたまりがある」と言う事に他ならないし、それを単に、水平線や改行と言った視覚的な概念で表してしまうのは理想的ではない。
水平線や改行は、文章の区切れを示唆した結果であり、原因にはなり得ない。


<h3>芭蕉の代表作1</h3>
<p>
古池や<br />
かはず飛びこむ<br />
水の音
</p>
<hr />
<h3>芭蕉の代表作2</h3>
<p>
夏草や<br />
つはものどもが<br />
夢の跡
</p>
XHTML 2.0の見地から上記のマークアップを改善するならば、以下のようにできる。

<section>
<h3>芭蕉の代表作1</h3>
<p>
<l>古池や</l>
<l>かはず飛びこむ</l>
<l>水の音</l>
</p>
</section>
<section>
<h3>芭蕉の代表作2</h3>
<p>
<l>夏草や</l>
<l>つはものどもが</l>
<l>夢の跡</l>
</p>
</section>
<br>や<hr>によって、文章区切りを物理的な指定でしか与えられていないのならばそれに従わざるを得ないが、文章のまとまりを概念的に与えられているのであれば、ユーザ及びUAは自由に改行したり水平線を引く事が出来る。空要素という、マークアップ上の異端児を使わなくても良いというのも利点の一つ。
でも、わざわざ1行毎にl要素を使うぐらいなら、pre要素で充分な気もするですが。<br>を久しくまともに使っていないので、巧い例文が思いつかない。 ― 小説とかかな。